間と食卓と調子~リフレクソロジー雑司が谷十音

日々のあいま、リフレクソロジーで聴く、心とからだの調子。リフレクソロジスト山﨑絢子のブログ。

tonenoteトオンノオト 7周年

2016年4月6日にリフレクソロジー雑司が谷十音toneを開室して、

本日で7周年を迎えることができました。

(訂正:4月7日でした。)

十音のロゴ五行



 

細いですがながーく、これからもご一緒に。

身体の音に耳を澄ませるように、手技療法の世界に潜って、

無事に浮上してきましょう。

十音は透明なただの刺激、

2時間ほどの『独り』にご一緒します。

3年8か月ほど「薬」の世界を体験してきました。

人間の身体になんらか作用する薬の成分ですが、

今は、すべての刺激が薬になり得るという感じでいて、

薬草、薬石、温薬、音薬、

十音は手薬、圧薬…なんですかね。

解剖も学び始めて、

初期のころとは手技の性質が変化していると思います。

 

7周年は八ヶ岳山麓で迎えています。


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八ヶ岳にぴったりくっついているので、アルプス側や、写真の入笠山がよく見えます。

 

近くの温泉が、まだ繁忙期前ですいていますので、サウナの椅子に寝てみたり!足や手の甲をじゅーっと刺激してもらったり、

森でフキノトウヨモギを摘んで創作料理をしたり、

森にむかって二胡を弾いてみたり、

ちょいと資料を読んでみたり。

 

先日もセッションに来てくれた音楽家の高橋美千子さんに、彼女の企画のことでアイディア駄々洩れになってしまったりしたんですけれど、

施術している時と、サウナの中が一番いろいろ思いつきます。

 

初夏に向けてコロナ期前から開催している企画を復活します。

 

4月末に雑司ヶ谷鬼子母神参道 展示室showroom での出張施術『律』

(ご予約受付中)

ayakoxyamazaki.wixsite.com

 

5月下旬に鬼子母神西参道yurucafeでの出張イベント『雑司ヶ谷手waza市』

(4月20日ご予約スタート予定)

ayakoxyamazaki.wixsite.com

 

お久しぶりの方も、そうでない方も。

ふだんの日課セッションは

4月9日(日)の週からご予約ください。

 

 

【4月のセッション日】


玄鳥至 
9(日)
.
鴻雁北
10(月)
11(火)
12(水)残1
13(木)
14(金)
.
虹始見
16(日)
17(月)✕
.
葭始生
24(月)✕
.
霜止出苗
26(水)
28(金)
29(土)
.
牡丹華
30(日)
.
1日2枠限定
残1=残り1枠
✕=受付終了
.
ご滞在は2時間ほどとなります。ご希望の開始時刻をお知らせください。
90分ひざ下足のみ
7-20時 8000円
20時スタート 9000円
21時スタート 10000円

ご予約やお問合せはこちらからどうぞ。楽しみにお待ちしております。

 

ayakoxyamazaki.wixsite.com

tonenoteトオンノオト 不問

「前回の『エンドルフィン』で味をしめましたね?」

と和葉さんがにーっと笑ったので、

全くだ、グレイに持ちこたえるんじゃなかったっけわたし、

とちょっと情けなく思い、もごもごとしてしまう。

そもそも幼児みたいに何?なんで?と何もかもが気になってしかたがなくなっていた。

幼児よりも言葉に囚われているので、始末はむつかしい。

 

reflexologytone.hatenablog.com

 

 

そもそもこのコロナ期の3年間に解剖学にこんなにのめりこんだのも、

知りたい、知っていないと安心できなかったからなんでは。

つまり、養老先生の言うようにわける行為が名づける行為だとしたら、

自分に起る全てを名付けないと安心していられなかったのだ。

そして、知らないことがたくさんあることを勉強不足として、

懸命に有効成分について知り、商品について知り、人間について知ろうとし、

まだまだ勉強不足だ、と自分を焦らせていた。

 

問いは難しかった。

知ることはいいことだろうか?

と問われると、

いや、よくないっすね

と答えてしまうし

 

逆に、

知ることは悪いことだろうか?

と問われたら

いや、いいことですよね…

とか答えてしまうだろう、わたし。

 

セッションが終わって、

今なぜか身体に濾し残っているのは

 

問いの方向についてのむにゃむにゃ

 

みたいな感じ。

ラクティショナーからとは限らず、

自分自身が自分に課している問いのことも。

 

究極の持ちこたえるべきグレイは

今のこの感覚、「不問に付す!」なんではないか…

 

問うことにつかれてませんか。みなさんはどうですか。

 

十音の刺激(ローテイティングサム)は

問いとかノックみたいなものだと思っていて、

皮膚の接点に向かう時、全身で時にはアタマで、

「この先どこにつながってる?」と集中して考えていた。

それはそれで、ほぐしになることもあって、

十音の刺激としてアリなのだ。

 

そして、(接続詞だいじ)

 

今回 小笠原和葉さんのところで受けたタッチワークはマ反対で、

セッションの中で浮かんだある思い出したことに対し、

 

すき間ができてそういうのも浮かんできましたけれど、それについて今は考えたり、分析しなくてよいので、

 

と「まさかのスルー」が新鮮だった。忘れてもいいのか…

思えばわたしはこのセッションに、

徹夜で仕上げた分厚い課題を提出しに来た学生みたいになっていたんですけれど、レポートが「おつかれさまでしたー」と労われつつ、あんまり華麗にやわらかく、つぎつぎに不問に付されていくので、

 

セッションが終わって起き上がった時には、

もう自分の探求とかいいや、べんきょうもいいや、ボキャ貧でもいいや、

世界が青いな、

静かだな。

そこに足の骨モデル捻転して行き倒れているな、

今日はベランダのれもん眺めて1日終わりでもゆるす。

 

みたいに、絶望とか落胆とは違う感じで「どうでも」よくなっていて、

なんかヘラヘラと退室し、

気が付いたら計画していた道ではないところを歩いて、

それが前と同じくすごく身体が重たくて歩幅が出ない、

とぼとぼと駅にたどり着くという感じ。

 

老若男女魑魅魍魎相手に固めていた武装

セッション中何度も感じた歯や手指や腓骨筋のジンジン感と一緒に蒸発してしまって、

1日たった今もちょっとロウギアにヘラヘラしている。

 

サバンナでこの状態でいたら、喰われるんだろうか。

それとも、あんまりヘラヘラしているので喰う気が失せるだろうか。

考えてみたら、レジの合間なるべくヘラヘラしていようとしたんだけれど、

その最大級が来た感じ。

幼いころ、高い熱が出た時になぜか笑い続けてしまったことを思い出す。

手にあまり力が入らない。

 

その夜当日はわくわくと住まいや車の資料を買ってきてくれた家人に、読みたくなったら読むわみたいに反応してしまってちょっとがっかりさせ、そんな自分に覇気がない!危機感がない!と叱ろうとする自分に、そーいうとこだぞおまえと自分で突っ込んでいた。

 

自分を安心させるのに、決して問われない ということがわたしには大事な条件かもしれない。

 

もうしばらくヘラヘラしている感じを味わっていようと思います。

あと、問わない刺激ってできる?って自分の手に問うています。


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ベランダのれもん。

薬店修了、十音は巡る

うるうきさらぎ朔日は、

登録販売者見習い期間を修了して、薬店最終出勤の日でした。

ガチ肉体労働✕精神労働業界でしたので、
特にこの2年間は体調不良で不機嫌になるということを自分に許さず、生活の全てをそれ中心に回しました。

夜は9時に寝てしまうこともしょっちゅう。…中途半端はつまんないですし。

 

品出し業者であった時代含めると4年弱、無遅刻無欠勤、対人がんばりましたー!
薬について学ぶことは人間を学ぶことでもあって、解剖学はじめ、五行視点は更に広く深くなってくれたと感じます。

すぐそこにいたウィルスのケハイを聴きながら究極の付かず離れず(!)の間を保ち、
1日50-100人超えの間の関節を調え、
財布と金とスマフォについて思考し、←コレは本当に面白い。ご興味ある方はセッションにて。
鍛えられたなあ、随分と旅をしてしまいました。
 
祝杯あげてガクっと倒れるかと思いきや、
最近は薬店後の十音セッション、というのが身についてしまっていたし、
スタッフをしている音楽団体 ベアータムジカトキエンシス の公演もあるし、
あれ…けっこう動き続けている。

 

ガクっといくというのはもう流行りじゃありません、こまめにリリースできる身体にして、楽になっていきましょ。
他者の眼差しと手は必ず必要なので、私も3月末には自分のセラピーを予約して楽しみに整理しています。
深く、進化して、広く開いています。
十音の4月のセッションを是非受けてみてください。夏が変わると思います。

 

ところで、ベアータ・ムジカ・トキエンシス(トキエンシスは『東京の』。わたしは東京美楽集団と呼んでますが…)が毎年この時期に上演するキリスト受難劇は、なかなか日本で取り上げる人がいない、マニアなものばかり。

お客様もマニアかなと思うのですが、「聴いたことない!聴いてみたい!聴いてみよう!」という好奇心で目をきらきらさせていらっしゃるという印象で、
いつもすごいなと思うのです。

今日もさまざまな年代のみなさまが。学生さんも何人か。

 

わたしのお勧めの聴き方は、受難劇の「法廷シーン」に作曲家の個性を聴くというもので。

キリスト、ローマ総督ピラト、祭司長たち、群衆、そして何をしでかしたか分からないけれど名前だけは有名になってしまったバラバ(セリフなし)という登場人物がいて、バラバ以外に作曲家が与える音の重なりを味わってみてください。

 

2年半前の9月はスカンデッロの受難曲を、やっぱりベアータの演奏で聴けて、
その時から法廷シーンファンだったようですが、

 

 

これと同じく今回のデマンティウスの受難曲も、一人のセリフを複数のアンサンブルで演じ、法廷シーンのキリストなどちょっとA.I.を思わせます。ソプラノが、付け加えられた倍音のようで、暖簾に腕押し的な超越感が。

 

いっぺんに書いてしまって長くなりました。2回めの公演が3/29にありますので、
ご興味のある方はぜひ。
クラシック音楽の良さは、同じ素材を扱うので作曲家、演奏家による違いを味わいやすいところです。

同じ手順のセラピューティック・リフレクソロジストなんかには、非常に参考になります。手技療法者や、手技療法のお客様はクラシックを味わうの上手なんではと思います。

 

tiget.net

ベランダ仕事

この3年間で、ベランダに植物園ができました。

もともとローズマリーを何度も枯らすたちでしたが、五行論を学んだ頃からだんだんと植物を枯らさなくなり、家人が車を運転するようになってからは「フラワーパークオザキ」に通っては季節の植物を求めるように。

 

土用が過ぎるとそわそわして、植物の景色を変えたくなります。

いつもは2月にいじってしまって寒すぎてだめだったのですが、今年は立春後忙しくしていたのでやっと今日手を付けることができました。

 

コンポストの基材として黒土を買うようになりましたが、発酵が間に合わないと黒土そのもので植物を育てる工夫をしました。

 

この鉢、黒土にバジルを撒き、治水計画で真ん中にゼラニウムの挿し木をした鹿沼土の小鉢を入れていたのですが、今日は植え替えをします。

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ここにも何故かレモンが。黒土の底に、発酵しきっていないコンポストの中身を入れたかもしれない。

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掘り進めます
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組織は引っ張った方がメスが入りやすいと解剖学のライブストリームでトーマスが言っていた。
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ゼラニウムの鉢
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予想はしていましたが。このまま植えるしかないかな。
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支柱を立てました。
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さて、檸檬の苗は
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こうなります。根が単純というのは素晴らしいことで、植え替えにものすごく強いです。

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何年か前に植え替えたやつがこのように育っています。
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バジルの種も撒いて、
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掃除をして、水やり、一休み

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暖かい日でしたね。

 

 

解しと呼び名/筋膜解剖ライブストリーム「歩行の解剖学とダイナミクス」のこと 

ダウランド アンド カンパニイ さんがあげてくださった、柴崎久美子さんの奏でる音楽を聴きながらなんとか書き出せそうです。

 

 

ご自身が調子を崩す時の罠のようなものって自覚されているでしょうか。いつも引っかかる切欠のこと。

十音の場合は、圧倒的に「滞り」です。

それは瘀血体質もそうなのですが(本当に献血に行くと、血がなかなか出て来てくれないのです!流れが遅い、と看護師さんに言われます)、情報や、思考や、表現も、滞りに弱い。

 

ブログに作品としてまとめて、タペストリーを織ろうとするかのようにがんばると、溜めているうちに何が書きたかったんだかわからなくなり、発信ができなくなり、どんどん濁ってしまう。

なので、この3月から、発信はツイッターをより利用するようになりました。

これがすごくいい。

十音の手技に合っているのです。

 

十音の施術のベース「セラピューティック・リフレクソロジー」は、ストロークが小さく、オイルをもちいず、母指で球をくりぬいては隣につなげていくような手技。

片足につき1000回以上の刺激をその方法で入れていく。ところどころ示指の第2関節をつかったりもしますが。

その1000回はクライエントの身体への問いだと感じている。身体からの応えを聴きながらセッションが進みます。

セッションが進むにつれて、応えが連なり、その方の五行の物語のタペストリーが織られていく。必要な方にはそれを語ったりもします。

タペストリーが織られるまでに、多くの情報を、アタマの中で織っていくわけですが、実際にはそれは情報を記憶していくということ。集中力がいります。

 

日常それをずーっとはできないので、私には、ぽっと浮かんだアイディアを書き留める場所が必要でした。ツイッターは滞りを流すのに最適でした。フォロワーとかビュウ数とか気にせずに、自分のタイムラインだけを見て「こんなこと思ってたか」と振り返り、今こうしてブログに織ることもできます。

 

ともかく、2/28からキネティコスが主催されている、「アナトミートレイン(R)筋膜解剖」のライブストリームを視聴していました。

3日間ライブでも見たかったので、薬店のパートは休む!

 

今回のテーマは「歩行の解剖学とダイナミクス

アメリカのラボに旅して実際に系統解剖に参加する講座が、パンデミックの影響を受けて2020年からウェビナーとして開催されています。

アメリカラボ旅の見聞者小松ゆり子さんをゲストにお招きして「ほぐしをほぐす」を始めた身です。この解剖学には本当に興味がありました。

ayakoxyamazaki.wixsite.com

 

わたしはリフレクソロジーを学び始めたころから、足の裏の皮膚のむこうが見たい、と熱望していまいた。

十音はリフレクソロジーから手技療法に入りましたが、自分はあまり足裏と臓器の反射に興味がないのではと、開室当初より自覚はありました。

オイルを塗った足部の土踏まずのアーチをぐいーっと伸して頂くのは本当に気持ちがよいものですが、だからといってそこで触れるコリっとした感触を、「老廃物」や「ディポジット」と呼ぶことに抵抗がありました。

その思いは年々強くなってしまい、わたしは「実際には」何に触れているのかということを追求しないではおれなくなっています。

 

それでも先立つものの関係で、最初の1年はぐずぐずし、21年エイヤッと飛込み給付金(そんなのもあった)も利用して今まで「関節」(21年9月)「呼吸」(21年12月)「骨盤」(22年4月)、そして今回の「歩行」と受けてきました。今となってはぐずぐずしていた間の中枢神経など、どうして受けなかったのか悔いる。今に!

 

そして、「関節」の時に初めて見て感動して思わずうわーっと声をあげてしまった足部の解剖にも、今回は再会できました。

reflexologytone.hatenablog.com

 

最初のご献体はジョンさん、今回はグロリアさんでした。このころから二胡の写真あげている。

 

reflexologytone.hatenablog.com

reflexologytone.hatenablog.com

 

 

reflexologytone.hatenablog.com

 

足のダイナミクスは、細かな筋肉の呼び名がとても重要。

まだまだ続きます。

踵はオフセット、 骨の窪みに腱がとおるのはガジュマルの根っこが岩をホールドしているのに似ている。 その他にこの講座の最後にはプレゼンされなかったけれど、丁寧に解剖された足底の、 母/小趾外転筋 母趾内転筋 長/短母趾屈筋 長/短趾屈筋 短小趾屈筋 足底腱膜 足底方形筋 虫様筋(何がなんだか)

背側骨間筋(見えない) 底足骨間筋(見えん) と忘れちゃいけない膝窩筋 以上、施術で加圧をしているはずの、下腿の筋肉です。 精密機器のようです。というより、先達はよく剖き解したものよと思います。

そこから、養老先生も書いておられる、人間は知りたかったから解して、パーツを名付けた、ということにひとしきり思いを馳せたりと、ツイートは延々と続いていきます。

 

そして、わたしは二胡を習っているのですが、そこで考えた「階名」の「名」というところとこの解剖がリンクしてしまい、また延々とツイートしてしまう、といった具合でした。

 

いつかも書きましたが、部分と全体は必ず共存しているので、「名」や各々の機能や性質と、それが組みあがった全身や作品というのは、行ったり来たりしながら螺旋で進んでいくものなのではないかと思います。

 

部分を組み合わせてこのブログを書いていますが…作品としてオチつけることがなかなかできません。

 

ほぐしをほぐすの第1回は「放談」をよしとしていたのですが、それでも「すべてはつながっている」というオチが付いてしまっていてちょっと笑える…

間について語るブログですが、結局は毎回「すべてはつながっている」と書いている気がします。

 

十音のツイッターは @tonereflexology 十音の調子 

ちょっとイカれている、と思われるかもしれませんが、粗削りなところを出しています。旋律になる前の音として。

睦月十七日 茨木のり子「対話」

#4 対話 茨木のり子 - 十音の調子 tonenote | stand.fm

 

間と息の、芸を磨きたかったんだと思います。

それそういう意味では歌もセラピューティック・リフレクソロジーも同じこと。

 

十音は非常に現場にこだわっています。

施術の間合い、この手技独特の垂直の刺激1つ1つの間に多くのことを、クライアントとシェアしていると思います。

 

詩の、単語と単語の間のようでもあり、行間でもあり、句読点に与える意味であったりもすると、今日セッションで思いました。そこをマニアックに味わうと時が豊かになっていく。

 

詩集のタイトルでもある「対話」は身体に入って来る前にのり子さんの苛立ちのようなものを感じる詩でした。

戦争に青春を奪われた怒りのエネルギーなのかもしれない。

今は彼女はネープルと書く、ネーブルオレンジを毎朝食べる季節。春の兆しを感じ取って吹き出す気を薬学部出身ののり子さんはどのようにあつかったのかな、と読む。

 

次に取り上げる「ひそかに」はとても難しい。独り語りっぽいのり子さんの詩の中では煙に巻くような作品ですけれど、投げられる言葉がことごとくイメージできず、よって身体に入ってこなくて、よってつかえるから、きつかった。

 


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食べた檸檬の種からここまで大きく育った木。

 

 

睦月十六日 満月 茨木のり子「根府川の海」

#3 根府川の海 茨木のり子 - 十音の調子 tonenote | stand.fm

 

BGMがもう少し消費者のことを考えたものになったら

薬店も売上が上がるのではないかしら。

毎年のことですが春。

薬店あて、「近頃気が滅入るんです」というご相談電話が来たり(よい漢方薬などお選びできるかもしれませんので、一度ご来店いただいて、お話しましょう)

この動悸は抑えたほうが良いのかとご質問があったり(耐えられないほどではないとのことで、求きゅうしん服薬前にひとシーズン様子を見てみましょうか)

東洋医学を学んでもう何年か四季を体験して観察しているから、自分のことも他の方のことも、なんだか映像詩を見るように飲み込まれずにいられる。

東洋医学のいいところは、この俯瞰の視点を得られることだと思っています。


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根府川の海」は風景が流れていくのにつられて気も流れ、読みをとちるので緊張しました。

1曲をちゃんと歌いたいという欲と同じく、1作品読み通したいという思いは随分こころを乱してくるものでした。