間と食卓と調子~リフレクソロジー雑司が谷十音

日々のあいま、リフレクソロジーで聴く、心とからだの調子。リフレクソロジスト山﨑絢子のブログ。

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レジ。キャッシュレジスター。日本語だと金銭登録機

 

ウィルスとの付き合いの中で、レジで支払いをするお客さんは大忙しだ。

品物を差し出すと、まずバッグが必要かどうかを訊かれ、

アプリやクーポンを持っているかを訊かれ、

持っていたらスマフォを操作しなければならず、

それも複数のアプリケーションにあるページを次々と提示しなければならない。

そのうちにバーコードが読み終わり、

支払いをし、

マイバッグなんて持っていようものなら恐ろしい速さで品物を自分で入れればならず、

お釣りやレシートを受け取って

そそくさとレジを離れる。

そうしないと後ろで舌打ちをしながら待っている人たちがいるから。

時々、マイバッグにうまく入らず、

品物を抱えたままレジを離れていく方もいる。

袋詰めのためのテーブルを置きましょうよと店長に提案してみたけれど、自分の裁量ではできないのだということだった。

 

レジ係も相当焦って手を動かしている。

わたしはおっちょこちょいなので、しょっちゅうレジのボタンの順番を間違える。

指のケラチン不足で有料レジ袋がうまく開かなかったりすると、その1秒だけでかなりもたついているみたいに思われるからいつも冷や汗をかいている。

(これも店長に言って指をしめらすスポンジを買ってもらいました…)

 

それまでお店をぼんやりと、ゆっくりと歩いていたのに、

レジの前だけ戦争のようなふるまいを求められ、

3倍速ぐらいに動く消費者。

身体のうまくうごかない方も、焦っているのがわかる。

 

いつから買い物ってこんなにせわしい、貧しいものになってしまったんだろうと思う。

半額シールの貼られたパンやプリンばかり、

十数個も値引きボタンを押しながらレジ応援を頼み、

指先が寂しく寂しくなっていくような気分になる。

 

時々、ああこの人は話し相手を必要とされているという方に会う。

地元密着型なのであれば、地域で頼れるストアであることに注力すればよいのにと思うけれど、時間は割けない。

 

今日この記事を見た。

 

karapaia.com

 

世界はこっちの方向と、無人化と、二極化するのだろうなと思う。

 

スタッフがバーコードを読むその速さとか技術はそろそろ必要ないものとなるはず。

わたしは何を研修しているのだろうと思うけれど、恐らく、人間の念写登録とアセスメントだ。

登録販売者の登録って、もしかしてレジスターのことか…と冗談を思う。

 

そして極めるべきはこなす数ではなくて客単価だと思うのだけれど…

今の戦場のようなレジでは、たくさん買おうとは思わないですね。

たくさんの人に会えるけれど。

 

選挙があるので政策のことが新聞の誌面をにぎわす。

果実とか分配とか、経済に関する宣言がどれも虚しい。

 

2個売れると、3個製品が入荷されるようなことが常識となっていて、

在庫の場所もないのに商品を店に送りこみなんとかして売れという圧力が現場にはかかっている。

チェーン店の現場には、なんだか行き場のないささくれた気が溜まっていく。

 

レジはあんな調子だし、モノは過多で売れ残る。だから半額シールを貼る。期限が過ぎたり、ほこりをかぶったりパッケージが壊れたりして廃棄処分となる。

次々に商品を巡らせるにはそういう細工の棚が本当は必要だ。

 

食べたくないのに漏斗で食べ物を流し込まれるみたいね。

さすがにその空間とホリスティックにあろうとすると身体が辛いので、

自ずから境界を強化する。

わたし自身も消費期限付きなので、その間に見るべきものを見ようと思う。

消費できないのに大量消費を要求するのはどこのどなたなのだろう。

 

期限が切れたときに、わたしは自分を一回廃棄して、自分の進みたい小さな強い商いの方へ向かうことになるだろう。