野口晴哉『整体入門』
最近、風邪を引いていない。風邪もタイミングを見て自分の中から引き起こさないといけないかなと思った。この本を読んで。ちくま文庫。
◆「整体」という言葉に抱いていたよりも自分よりだった、
「体を整える」ことについての哲学。
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・体の中に起こる勢い/体力を呼び起こすのは「勢い」
・背骨へ気を通す。
・感情の苛立ちというのは血液循環の変動なのです。
・健康というものは自分で産んでいかなくてはならない。
・活元運動や相互運動をしていると、病気を治して丈夫になろうというような考えなど無くなって、自分の体力を発揮して丈夫になることを考えるようになる。
・一つの病気が有名になってくると、だんだんそういう傾向が起こる。
◆症状から体を引き離すための、具体的な養生法。行動について。
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・喉とか泌尿器などに痛みを感じる場合は、「足湯」といって、踝が隠れるまでを、普段んお入浴温度より三度高い湯の中に入れる。消化器に異常のある人は、同じようにして膝の隠れるまで湯に入れて「脚湯」をする。
・左偏りの人は便秘しやすい。そこで意識して左の歩幅を広くするようにして歩くと、大便が出てきます。
・蒸し暑い時は身体を積極的に動かし、息苦しくだるい時は深呼吸すると、そういう感じは薄らぐ。
・梅雨期の風邪は汗を引っこめた捻れ風邪。
◆そして、「あとがきに代えて」にあった、単語「調子」。
・自分の感じの中を確かめ、体の調子を知ることが管理の最初の問題なのだから、他人より自分が主役であるべきです。
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温かく過ごしやすい日のはずなのに、
部屋で身体の芯が重く足首も冷えているような時。
血の巡りをよくして、身体の捻れを改善するよう動くしかない。この本の中には印象的な言葉としてほかに「他人の大便を出すために気張る」とか「自分の大便を出すために他人に気張ってもらう」などというのがあって(笑)。たしかにそれだとセッションは成り立たないですね。
自分の一押し、一押しが、「気を差し込む」ような作業なのだということにまた気を引き締めて参ります!
自分が「どこにいるか」が分からなくなるのと同じように、「何をしているか」が分からなくなると心が沈んでしまう。セッション内の所作ひとつひとつに意味があるはずなのですが。