間と食卓と調子~リフレクソロジー雑司が谷十音

日々のあいま、リフレクソロジーで聴く、心とからだの調子。リフレクソロジスト山﨑絢子のブログ。

tonenoteトオンノオト 糠床日記

テネットやら、ゴッドファーザーやら、ミュンヘンやら、昨年末から銃声が響き続ける映画を続けてしまい少々耳についてしまった。今夜は銃ではなくペンで締めくくろうと、ペンタゴンペーパーズを5回目ぐらいで観て、また同じシーンで泣いてしまう。輪転機が回り始めるシーンと、「報道が仕えるのは統治される人たちであって、統治者ではない」The press was to serve the governed, not the governors. という判事の言葉を女性記者が社内にアナウンスしたあと、小さな声で「ありがとう」というところ。トランプ政権下のアメリカでスピルバーグと俳優陣が吠えた映画。70年代の重厚な都会ファッションもわたしは好きです。学生時代、J.C.Hamilton の革のブラウンのビジネスバッグに、辞書や資料やみんな入れていた。重たかったけれどそのころからクラシック好きだった。

 

午前はそわそわと掃除し、糠を増して瓶も大きくした糠床をかき回す。初めて糠床を作った年は、塩慣れせず、まったく風味のない、塩辛いばかりの糠漬けだったことを思い出す。その後、10年かけて、我が家に乳酸菌が満ちたのでしょうか、今年の糠漬けはこくと酸味がちゃんとあり、とても美味しい。何より、菌に守られている、という気がしてくるのが幸せ。

 

午後は夫と共に、読まなくなった本を往来座書店に持ち込み買取してもらう。70冊ぐらいあっただろうか。それで、見積もりしていただいている間に30年ぶりぐらいで目が合った「メアリー・ポピンズのお料理教室」を買う。イギリスの家庭料理。お昼ご飯がメインで夜は軽く、子どもたちは両親とは別行動、といった、当時の自分には新鮮な習慣。この本のおかげで私はイギリス料理にずっと憧れ、大人になってビールを飲むようになってからはパブ飯大好きで、思えば毎日の食事はなんとなくイギリス料理っぽいのかもしれない(煮込みが多い)。

 

世間とはずれていて今日はお休みであったので、夕方はサバ缶をにんにくと炒めて醤油で味付けした、父直伝のスパゲッティと、鶏のむね肉煮込み、白ワインを啜ってゆっくりした。