間と食卓と調子~リフレクソロジー雑司が谷十音

日々のあいま、リフレクソロジーで聴く、心とからだの調子。リフレクソロジスト山﨑絢子のブログ。

人体展。ルネサンスと解剖と職人技。

ayakoxyamazaki.wixsite.com

※写真の多い投稿です。下記でみられなかったら上記リンク先をお読みください。

 

自転車といっても、

シングルスピードのピストバイク。

十音にご来室下さった方は玄関前に停まっているいるので、ご存知かと。

いちごジュース色したその自転車に乗って、

今日は上野の国立科学博物館で開催中の「人体展」に行ってきました。

 

平日だけれど館内混雑。

上野公園も修学旅行らしき学生とか、

わたしと同じような(?)人やカップルで混雑。

無料の自転車置き場は野球場の時計の前。

暗い…

 

さて、

キンストレーキの女性のほうが、

今週末で福井市立郷土歴史博物館にご返却なんだそうで、

展示が今日まで。

この2体のキンストレーキ

目玉展示の一つなのですが入って比較的すぐにあるため、

あら、もう会ってしまったという感じ。

 

周りでじっくりと留まる人はおらず、

十音はガラスケースの間に入って、

もちろん「足」をじっくり観せてもらいました。

 

骨格ではなくて筋肉と腱と、浮き出た血管が再現されているのですが、

特に女性の方の足の甲がとても精巧。

男性よりも細いふくらはぎの筋肉や、

トリの砂肝を料理するときにいつも切る筋の感じとか、

本当に紙製?と思う再現度でした。

 

ああ、いつもコレのちょっと表層、触ってる。

 

この部屋が、解剖の歴史を展示していて、

他、循環系(主に腎臓)、泌尿器系(主に腎臓)、神経系が、

ダ・ヴィンチの部屋」という彼が当時それらの臓器をどう捉えていたかという

手記を挟みながら展示されています。

 

やっと神様の世界から解放されて、

大地の上で生きる人間の世界の喜びにひたれるようになったアーティストたちが、

如何に自分たちの体を「見たい」と思ったか。

 

病院や大学という場を得て、

とうとう見た!とき、

彼らは感動して、夢中になってそれを残したいと思ったのではないか。

 

解剖学書「ファブリカ」のどことなくユーモラスな図や

(全部並べると、パドヴァの風景の前に人体がさまざまなポーズを取って立っていることが判るそうです。実際、足の甲からはがれた筋は、まるで「アース」するみたいに土にちょこんと着地している)

きらきらしたワックスモデル(これも横から見ると、図版にはない長い髪の毛まで生えてます)

腎臓を色々な向きに描いてみたりしている手稿に。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチは解剖し見たままを描き起こすことに夢中で、

あまり生理の方には関心を示さなかったと言われてはいますが、

それでも、

「心臓は血液を熱して生命精気をつくり出すと思っていた」

なんて、

東洋医学好きとしては堪らないですね。

 

彼は心臓を見ても、

それが血液を循環させているというところまでは至らなかったわけですが、

今生きているわたしは15,6世紀のその人体の捉え方に感動します。

 

こういう感じで、

どうも神経系のところまでがロマンいっぱいで、

胸がいっぱいになりすぎて、

筋肉、骨格の部屋にいたるといやにあっさり味だなーと感じてしまう。

NHKの番組の構成によるのだと思いますが)

歳を追った骨格標本とか、

まるで黒いビロードの上のジュエリーみたいに、

シンプルにきれいに並べられて、

すごい迫力ではあるのに。

 

内臓の機能や連携が解らなかったからこそ発揮された豊かな「想像力」は、

骨ぐらい確固たるものになってしまうと、

ダ・ヴィンチもあまり語らなかったのでしょうかね。

 

しかし、

「ファブリカ」の中で寓意的なポーズをとる、

数々のMr.ボーン、Mr.マッスルは、

本当にその辺にいる(ちょっと大げさなアクションの)男性にしか見えず。

↑「ハムレット」様の足。結構かっこつけてます。

お墓に肘ついて、耳の骨を見つめているんですけれど。

 

人が人体を覗くにあたって、

内臓は本当に遠い存在で、

筋骨格は意外に身近な存在だったのかなとも思います。

うん。「見える=解る」ものだったのかも。

 

 

この4月から、

どうも、ルネサンスと、剖き解すこと、

というのが周りでふつ、ふつ、と熱く、

 

Facebookにも書いてみたのですが、

やはり手技療法と、アート/アルチザン をつなぐところが、

十音の居場所なのだろうか。

 

まずは、このタイミングで6月イタリアに旅をするという

またいいタイミングもあるので、

 

スペーコラに行きたい。

パドヴァ大学を見たい。

ダ・ヴィンチが残したものももう少し観察したい。

 

暗黒の中世からルネサンスで取り戻した喜びのひとかけらを、

この手に感じてくるということはしたいと思います。

 

 

 

 

このあと、常設展のほうに行って、

ここでも恐竜から人間まで、

「足」の骨(化石)を観察しまくってきました。

歩き方には、

蹠行性、

指行性、

蹄行性、

と3つあるらしくて、

上から、かかとが着いてる、指だけ着いてる、ひづめだけ着いてる、

ということらしいのですが、

 

恐竜は、指だけ着いているお方が多かった、ということで…

 ⤴この、自前ハイヒール足をお持ちなのは、

 このお方だと言うね。

 

ティラノサウルスさんは、まさかの座位。↓

 

 前足は確かに退化だとおもうけれど、↓

 

いや、人間の第5趾の退化もやばいと思う。他人(?)のことは言えない。

 

そのあと調べていて、

きりんの膝だとおもっていたポコっとしたでっぱりは、

実は、くるぶしみたいなもんであるとか、

もう、知らないことがいっぱいです。

きりんや恐竜のリフレクソロジーをすることは、

これからもないと思いますが、

大地との関係や生き残り方について学ぶことがある。

 

人間は、とにかく、かかとまで大地について非常に安定している、

(走るのは遅いけれど)

ということらしい。

そして、それをケアして全身に働きかけるという技を発見した唯一の種です。

ぜひ利用しましょう。