間と食卓と調子~リフレクソロジー雑司が谷十音

日々のあいま、リフレクソロジーで聴く、心とからだの調子。リフレクソロジスト山﨑絢子のブログ。

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何でも出すぎたり、広がりすぎたりする夏に比べて、

やっと自分の輪郭がわかる気温になった、

などとクライアントと喜んでいます。

 

収斂するってこういうこと。

脾経の乱れやすい気質に依存がありますが、たしかに外気に依ってしまうところが大きいのは否めない。

 

まあ、夏にやりすぎた感があったとしても、それがここでまとまって人間の形になれば、密度が濃くなるからいいのかもしれません。

 

 

早朝、薄暗いとまではいかなくとも少しぼんやりした色彩の静かな時間に坂を下って歩いていくと、ちょっと幸せな気分になります。

 

早朝に会う人は同じ人です。

いつもお寺の前で何かを唱えている人とか、いつも同じもふもふな犬を散歩させる人とか、やけに姿勢のよい、上着を着ないビジネスパーソン風のあの人とか、白髪をきちっとまとめてストイックな顔をした小柄な人とか。

街に守られているような気になります。

 

歩きながら、吉本ばななさんの「白河夜船」のセリフを思い出します。

どうしても眠ってしまう、引きずり込まれるように長い時間深く眠ってしまう主人公に、夢の中の少女が言う、なんでもいいからアルバイトを見つけ、働けと。

夕方まで床で眠ってしまう大学4年生のわたしに、夢の中で会えたら、わたしも言うかもしれません。なんでもいいから早朝のアルバイトを、ピッキングでもカフェでもいいから見つけて通え。

なぜかと言うと。早朝起きるというのは夜遅くまで起きているよりもコントロール感が強く、自信になっていくことと、

いろいろあって朝のシフトが終わったころには、状況は少し良くなっているはずだから。

だから「朝活」にあこがれる人は、自身のやる気などに頼り過ぎず、朝の活動を、それも他人と関わり休んだら迷惑をかけるようなことを見つけたほうがいいと思います。

自分一人で朝早く起きるのは、わたしの経験上は…無理でした。

目覚ましが鳴ったら、何か考える余地を与えず、身体を縦にする反射付けをします。あ、やだな、と思う瞬間にだるいスイッチがオンになるので、そこをうまく騙して身体を縦にする。そしてその次の瞬間にトイレに行き、あと体組成計に乗る。どんどんマシな気分になってきます。

 

人間、自分のことをなだめたり騙したり、あやしたりする能力は必要です。

 

 

話しは変わりますが、処女作「人間失格か?」の書き出しはもう決まっておりまして「問の多い人生涯を送って来ました」(笑)

 

わたしだって恥は多く、恥の重さで水に沈んで死んでしまうというのは分からなくもないのですが。その恥って、案外自分の思い込みで他人にとってはどうでもよいものだったりする。

(そう思えなくなる時のために、メメントの主人公のごとく刻み付けるために言葉で記す)

 

なにせ仕事に「解す」を選びましたから。

?の発音のごとく、ぽこ⤴ぽこ⤴みたいに語尾が上がって、

語尾を上げているうちに、なんか上向きになっちゃって、みたいなこともあるかもしれません。

 

他人の悩みや恥にも、これくらいいい加減なことを言いながら、

手だけはどんどん研いで、バラした部品の錆びを取って再統合できるように。

 

今日も刺激をしないほうの手の扱いについて発見したことがありました。

早くたくさん試したいです。