tonenoteトオンノオト 二胡と中国語
tone の noteと読んでいただくのでも
toneの 音と読んでいただくのでも
その日によってどちらでも。
これに関してはあやちゃんは「初心者」ですから!
と、二胡を持つわたしに王老師がにこにこする。
二胡の初レッスンでした!
音楽で師匠につくのがずいぶん久しぶりなことだったのですが、
先生の指示の言葉を受け止める自分自身が、ビフォア十音開室とアフター開室とで全然違うみたいだ。
自分でもここまでハラが据わるものかとびっくりしてしまう。
人の足の裏を触るように、楽器の声を聴く感覚や、弓の運びと響きで自分の身体をスキャンし力が入っているところがわかる感じ。
そうか、楽器って人の身体と同じ、弓の毛(やっぱり二胡も馬のしっぽです)と弦の接点は肌のようなものと感じる。
二胡の2本の弦はA音とD音に調律されていて、その2本を開放弦でひたすら響かせるだけだったのになんと1音1音が面白いことか。
恐らく業界きっての地味施術であろうセラピューティック・リフレクソロジーの手技療法者でよかったなと感じる瞬間。
ひと押しと同じく一音に、飽きることがない。
取り出すところから二胡の身体と人間の身体に合った向きがあることから教わる。これが所作になっていくのですね。
おしり(胴体)の部分を自分の右になるようにケースを置いて、取り出します。
私のサイズに合わせて(手が大きいですねえと言われた)千斤と呼ばれる上駒の位置を調整していただき、琴碼と呼ばれる駒を楽器の胴体の真ん中に持ってくる。
二胡の弓は竹で、馬のしっぽはヴァイオリンよりもふんわりと張られている印象。
毛の一本一本が自由に振動するので、弦との接点でさまざまな倍音を出すという感じ。
実は先生は十音のとてもご近所でずっとレッスンをされていて、
ここへ内見に来た時も開け放したドアから二胡の音が漂っていました。
「二胡って、上手い人が引くと笛の音みたいに聴こえるんですって」と、
お母さんがヴァイオリンの先生をしているという不動産ご担当者さんが靴を脱ぎながら言っていたのが8年前の夏。
8年の間にわたしはオーケストラのマネジメントスタッフを辞め、十音を開室し、ずっと失っていた音楽と自分との関係(オケにいたけど、身体が緊張していて、歌えなかったのです)を少しずつ取り戻しました。
なにより、夏になると毎日のように開け放たれたドアから聞こえてくる二胡の音には本当に助けてもらっていて、息をするような音に、音楽というよりも、発声っていいなと思い、わたしもまた「発声」ができるかもしれないと期待していました。
そして、このウィルスとの付き合いの間、2年間集中して二胡を教わるのもいいなあと思っていたけれどなんとなく二の足を踏んでいた矢先、
どんどん、思いが募って今日告げるか、あす告げるかと、でもなぜメッセージを送れないのでしょうね。
なんと、王先生がそのレッスン室を閉め、引っ越しをされると言うではありませんか~!
がーん。この2年、行きたい気持ちはあるのに行動に移さなかったら、ある日閉店していた店の数々の後悔が頭を巡り、これはだめだ、ここだけはこれで諦めてはいかんと思ってやっと即行動!
その日のうちに先生に会いに行き(近くですから…)レッスンの約束を取り付け、楽器までお借りして帰ってきました。
まずは2年間は、この生活を続けると自他へ言い聞かせていますが、並行して2年間は二胡と中国語を教わりたいと思っています。
難しいことを考えるのは止め。だってどちらも、初めましてです。
ひと押しひと押しに意味を見出してしまうわたしは、一音一音に感じるものが多く、まあ音楽をするとはこんなに密度の濃いものかと、2つの音しか出していないのに今日は大満足してしまいました。
1時間の二胡のレッスンのあと、1時間中国語のレッスンです。
中国語の四声って、ネウマみたいなんです。
きっと中国語を話していると、グレゴリオ聖歌歌っているような気になる、かもしれない、などと感じました。
Don't think, just FEEL !