かっこつけ。
良く晴れた休日の午前中。
めずらしく地下鉄を乗り継ぎ、京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターへ。
『シング・ストリート』(ユーチューブで予告編が再生されます、音注意)を観ました。
映画の中で、80年代のミュージックビデオに感化されてどんどん自分の外見を変えていく
主人公の中学生たちが、
驚くほどしっかりとかっこよくなり、
精神的にも強くなっていくという描かれ方が、
同じ監督の『Once』よりも希望があって好きでした。
山田詠美の『ぼくは勉強ができない』に出てくる
よく思考しもてる高校生時田秀美が重なりました。
解らない、判らないとはっきり言い、
周囲との違和感にぼんやりと悩み、
衝動で動き、
尊敬するものの真似をするという
まあ、要するに青春というやつだ。
ミュージシャンを目指す少年には夢をあきらめた引きこもりの兄が、
進路に悩む時田秀美には自分の道を行く賢く美しく不良な母が。
青春が悲劇にならないように寄り添うメンターたちがまた力強いことも
魅力的です。
「作品」に背中を押されることはよくあります。
こんなにぐるぐると考えたりして、オレはまだセイシュンしているんだろうか、
そうに違いない。笑
一心不乱に、
かっこつけていよう、
そして不良なリフレクソロジスト婆になるのだ、
鏡も見て何が悪い、
とこころを新たに、思うのでした。
「~すべきだ」「~しちゃいけない」とつぶやいてきた方にも
オススメの映画です。