間と食卓と調子~リフレクソロジー雑司が谷十音

日々のあいま、リフレクソロジーで聴く、心とからだの調子。リフレクソロジスト山﨑絢子のブログ。

痛みを葬るな 感じた喜びも忘れずに

食事に来なかったね
so...お帰り。
彼は旅行を楽しんだ?
すばらしい友情だね
うん
賢いお前には解るだろう
稀有で特別な絆だと言うことが
オリヴァーはオリヴァーだ
「それは彼だったから」
「それは私だったから」

彼は頭がいいけれど…

頭がいい以上だ
お前と彼のあいだには知性だけではないすべてがあった
彼は善良だ
お互いを見いだせてよかったお前も善良だから
彼は僕より優れているずっと優れているよ
かれも同じことを言うだろう
お互いへの誉め言葉だ
思ってもいないときに
自然は狡猾な方法で人の弱さを見つける
そんな時には
わたしがついている
今は何も感じたくないだろう二度と感じたくないかも

それにこういう話をしたいのはわたしとではないかもしれないが、

お前は確かな何かを感じた
お前たちは美しい友情を得た
友情以上かもしれない
羨ましく思う
多くの親は速く終わらせたいと願い、息子が冷静になる事を祈る
私はそういう親ではない
人は早く立ち直ろうと自分のこころを削り取り
30歳までに擦り減ってしまう
新たな相手に与えるものが失われる
だが何も感じないこと感情を無視することはあまりに惜しい
余計な口出しかな?
もう1つ言おう
より分かるだろう

私は逃してしまった
お前たちが得た経験を
何かが常に私を押さえた
または妨げたのだ
お前の人生はお前のもの
だが忘れるな
こころも身体も一度しか手にできない
それに
知らぬうちに心は衰える
肉体については
誰も見つめてくれず
近づきもしなくなる
今はまだひたすら悲しく苦しいだろう
痛みを葬るな
感じた喜びも忘れずに


ママは知ってる?
知らないだろう

 

本日誕生日でした。この季節の誕生は、無事迎えられてありがたし、という感想しかありません。

やっぱり世界はカオスなまま。正気を保つのはなかなか大変です。前頭連合野ドパミンがですね、暴れん坊ですね。怒りが目に来るというのはよく言ったものです。経絡論は神経系とつながっているはずだ。

 

木気が暴れる時、茂りすぎた緑を「手入れ」して剪定してやります。剪定するハサミは、金(ゴン)気にあたります。金のエネルギーは、内へ、内へと結晶していく方向性を持つので、「剪定する」とは「集中する」「内省する」「職人気質を発揮する」「凝固する」「収斂させる」などの言葉に変換できると思います。行き過ぎると引きこもりですが、世界が暴れる時には自分を守るためにそれぐらいやってもいいかなと思います。そして、さまざまな方法で自分をなだめ、痛みも喜びも存分に味わい、触れられた記憶に心地よさを思い出しながら、ゆらゆらと生きていく。

 

冒頭の引用は、映画『君の名前で僕を呼んで』ラストの、パパと息子の会話。
こんな風に神経系をなだめたり、促したり、強くしてくれたりする愛着というものに、すべての生まれてきた人たちが恵まれていたらいいけれど、なかなかそうもうまく行きません。でも手入れ、それも足から、という職業は、さまざまな縁を駆使して、わたしのことを絶望から救ってくれました。自分へのプレゼントに、転記しておきます。

 

(N系の旅 32/1640 46歳の誕生日です)