2021 清明 玄鳥至
つばめ来る候。
ツバメというか、スズメが巣作りに来てるがな。
春分中にお会いした方たちのほとんどが当惑気味に、要は十音はどうなるつもりなんだというようなことをおたずねになる。
わたしがこの生活の変更をずいぶんと気張って捉えていて、そういう書き方をしたこともあるからかと思う。
また、SNSなんてホント誰にも情報届かねーな、とも思いました〜
ちょうど昨日で週6日半日外しごとの1クールが終わりましたので、ここ暫くの十音のことをまとめて説明してみます。
結論から述べると火曜日〜土曜日の午後のみ開室していますから遠慮なくご予約くださいね!
❋❋❋
コロナウィルスとの付き合いにおいて何かに集中する必要のあった私は、12月に行われた東京都の登録販売者試験に臨み合格しました。
この資格には通称仮免許と本免許のようなものがあり、本免許にするためにはドラッグストアでセルフメディケーションのサポート、つまり販売業務に2年以上、最低1920時間関わらなくてはなりません。
ドラッグストアの雇用に属する任用資格で、試験に受かったからと手技療法家としてその資格を使えるものではないのです。登録販売者の「登録」は私の場合東京都に「登録」されたという意味。その登録証も、雇っていただけるドラッグストア/薬局がないと発行されない。
合格当初週4日入っていたドラッグストアの朝の品出し業務は派遣労働であり、登録販売者の研修の要件にならないため、本免許を取るべく販売従事するかどうか迷いました。
なんで迷うって。
最短で取るには月80時間以上で最低2年間、ドラッグストアの店員になるわけなので、リフレクソロジストとしてのイメージが崩れるなあとか、考えていたのです。一流ってどういうことを指すのだろう。パラレルワークによって強まる素人感があるだろうか。
さて、山﨑=リフレクソロジスト というイメージにどれだけ価値があるんだろうと問い直したところ、案外さっさと回答が出ました。
感染症と隣合せでいる今、他ならぬ十音自身が、100%リフレクソロジストであろうとするに限界を感じて、リフレッシュしたいと感じている。
施術で生きていけるという状態でないことからどう脱却できるのか、単価を上げる発しするもっと「ウケる」芸風にする?
と、思いつくどの方法にも納得していなくて八方塞がりのような状態で立ち尽くしている。
自分で自分をコンサルティングしないと歪むたち。自分で自分に介入する刺激を探しているのはもう明白なことでした。
そういうタイミングでしたから、1度「ドラッグストアの店員」になっちゃおうと。個人事業主でオーナーである魅力は、年に1ヶ月の旅に出るスケジュールも可能なことでしたが、どう見積もってもあと2、3年は遊べそうにもない。番頭(夫)の仕事も今が、変化のときらしい。だから逆に旅に行かなくてもいい仕事に従事してしまえ。
当初、1日8時間週5日、がっつりと働く気で、内部で就職活動をしました。色よい返事があって、たくさん働けそうだったので、その頃ブログで十音の営みを変更していく旨を書いていました。
しかし1ヶ月正式連絡を待って状況が一転、そんなに雇えないということに。今、ドラッグストア業界は人件費をギリギリまで削ぎながら生き残りをかける大変な時。それまでより格段に悪い条件しか提示がなく一旦白紙に戻しました。
思えばいつもずるずると断りきれずに自分を安く売ってきた私には、ここで白紙は上出来!
その日のうちに他社を当たりました。その日のうちに面接の連絡、2日後に面接、4日後に採用決定、その1週間後に入社(有難いがそこまで聞いてない〜!)
ウェブ上の募集が夜時間だったので、もう仕方ない、昼に寝て深夜早朝をこなそうと思っており、悲壮感に満ちた投稿をしていたかもしれませんが、そこも解決、朝からの時間帯に従事させてもらえることに。
勤務日が決まって、これなら十音も開室できそうで、日程を出すことができました。
管理者要件を満たすまで2年間はともかく、これでいきます。よろしくおねがいします。
因みに管理登録販売者という資格名があるわけではないんです、これは通称だと思う。登録販売者研修中というのも通称。肝心のドラッグストア業界の採用において、「試験に受かっているが販売未経験または未熟」という立場の名称はなく一律「登録販売者」なので、採用側にも応募側にも少し混乱があるなとは感じます。
とにかく、現場で働いている。
人に接している。
今はレジも、支払い方法など複数あるため、コミュニケーションは昔より双方向で密です。レジ袋も有料化され、「スイカで」って言ってくれないと店員は電子マネーボタン押さないですものね。ははは。
釣り銭を受け渡ししながら瞬時臨床する。荒れた指だな。生理痛がキツイのだな。いらいらしてるなあ。今日はコンバッドが売れる、湿度が変わったのだな。
こんな経験も手技療法家としての十音をもっとおもしろくしてくれるでしょうから。
勉強も兼ねて発信を少し整理したいと思います。「経絡」調律する者らしく「縦横」無尽に書き散らかしているのですが、こういう書き方は課題が設定されていないので自身に達成感が与えられないのですよ。
薬草と五行と絡めた医薬品のこと。
人生テーマの一つ食卓のこと。
体の調子、こころの調子、音の調子、色調といった解剖されていないグラデーションに持ちこたえること。辛抱と呼ぶのかもしれません。
それでも書ききれないことは、お会いできた方たちだけに伝わることになるだろうと思います。
2年後のことは2年後近くなったら考えましょ。
4月8日(木)
インポスター症候群という名前を始めて知った。
オーケストラ事務局時代に先輩が、「根拠のない自信のなさ」と言い表してくれたわたしの罪悪感、「恥じている」という意識のことと重なって興味深く観ました。
昨年7月に母校でキャリアパスのお話をしたことで、
今はずいぶんと自分の人生を肯定している。
4月29日(木祝)には、セラピーのほうの母校のIMSI自然療法の国際総合学院において、十音のことをお話しさせていただくので、そこでもまた肯定感が増えるのではと思う。
つらつらと話すとどれくらいになるだろうと思って頭の中を文字起こししてみたら1万字を軽く超えてしまい、人が1分間にわかりやすくしゃべるには300字だとのことなので、5000字程度にしなくてはいけないのだけれど、
イベントが終わったあと、このブログで小分けにして連載でもしようかなと思う。
誌面ならぬ勝手画面だけれど、構成してみると客観的に見ることができるし、
十音が開室5周年となり6年目を走り始めた今、
足跡を確認してみるのはいいことだと思うから。
ほんとにいいタイミングで、自分や仕事の中身を洗いざらう機会が与えられている。
昨夜は5周年祝いに番頭がケーキを買ってきてくれて、
酔っ払いながらではあるが「十音5周年インタビュー」をしてくれた。
インタビューは彼の本業なので恐縮だが、
敢えてオープンな質問ばかりされることで改めて声に出したコンセプトがたくさんあったなと思う。
声に出してみるって大事なこと。
~をしています、と声に出してみて違和感がなければ、とりあえずは続けていってみたらよいのでは。
1日できたら3日続けられる。
3日できたら10日。
10日できたら1か月。
1か月できたら3か月。
3か月できたら半年。
半年できたら1年。
1年できたら3年。
3年できたら5年。
5年できたら…10年と言いたいところだけど、
5年と1日、からまた繰り返すというイメージ。
気が付いたら10年になって、身体も変わっている。
*
くしくも、せんせいが、福島支援の10年についてノートを更新されていた。
大人になって「究極のお節介」について考える。
刺激も介入なので、定点観測の定点のように、揺れてはいかん時と、引くときと、誤ってはまずいから。
「もう来なくていいかな」への「力づくでも来させます」というのが今のわたしを生かしているように、「もう来なくていいです」への「いや必ず来ます」が弱ってぎりぎりの誰かを引き留めることもあるかと。
だから、引くなよせんせい。